再現できないプリントデータ〜DTF編
DTF(Direct to Film)は、CMYK+ホワイトのインクをフィルムの上にインクジェット出力印字を行い、白インクの粘着力を利用してホットメルトパウダーをマーク裏に施し、乾燥させて作ったマークをTシャツなどの対象物へ熱圧着で取り付ける加工です。
出力のレベルは高く、フルカラーを発色良く印刷できます。そして加工対象アイテムは、インクジェットプリント(DTG)ではできなかったドライTシャツやジャケット類,キャップやマスク・・・他にも塩化ビニル樹脂のシャワーサンダルなどにも可能!(サンダルは近々取扱開始予定です!!)
DTFは導入以来、オリジナル制作に欠かせない加工になっています。
DTFの【NG】なデザイン
さて、そんな『DTF』には、苦手な…というより、出来ないデザイン表現があります。
よく使われるデザイン手法の、透過処理による”ぼかし”。実は、このぼかしデザインは、DTFでは表現ができないものになります。
↑上のキャラクターデザインのデータをDTF転写加工したものがこちらです…
“ぼかし”部分が残念なことになっています・・・💧
生地に溶け込んでいくようなグラデーションで作った影のデータなのにこのような結果に。
こうなる理由は、DTFの工程上 0.1%でも色が入っていると[柄]として認識され、接着に必要になる「白インク」がどんなに薄く小さいデータの下にも敷かれてしまうためです。
DTFの工程上この白インクは不可欠ですし、白インク量を減らすなどの微調整をしたところで改善できるものではありません。つまり、
DTFで透過処理による”ぼかし”表現はできない!
と覚えておいてほしいです!
しかしながら、このデザインの場合で、どうしても「影」をつけたいのであれば次のようなアレンジをおすすめします。
いかがでしょう?
もしくは、全面背景ではなくぼかし部分にだけ生地色に近い色でフチ(背景)を付けてもOKです。
※ホットピンク生地に接着する場合のイメージです
オリジナルプリントの可能性をたくさん秘めた魅力の加工【DTF転写】プリント、ぜひこれからもお楽しみください♪