究極のカラーチャート・ヘキサゴン型で数千のインク色を網羅
プリント加工のオーダーをいただいて、ポイントとなるのは、やはり『色(カラー)』です。
「ここは赤で」と言われましても、その赤は「どの赤?」なのかは、本当に人それぞれ。朱色っぽい赤なのか?ラディッシュの赤なのか?…..
モリフロでは、そういう時のために番号でカラーを指定してもらえるよう、C-21〜C-70の合計50色を『定番カラー』として公開し、活用しています。

この定番色(50色)は、一番メジャーなシルクプリント用。水性ラバーインクと言って、絵の具のような樹脂に顔料で色を調合して指定のカラーを作ります。カラーの調合には”レシピ”がちゃんとあって、インク作り担当者が0.00….いくつの単位で顔料を計算して色作りをしています。
水性ラバーインクは鮮度が大事ですから、必要なときに必要なだけ作っているんです。


さて、本題なんですが、
このたび、新しいプリント加工機材が導入されました。DTF(ディーティーエフ)=direct to film という、熱接着できるシート(マーク)をプリンター出力する機械です。


この機械では、「C・M・Y・K &ホワイト」の顔料インクをインクジェット式で専用フィルムに印字をしてデザイン表現します。シルクプリントのように「版」は作らず、フルカラー(もちろん単色でもOK)のデザインデータをそのままダイレクトに印字表現することができるものです。
CMYKの色の仕組みをご存知の方はピンとこられると思うのですが、デザインデータを「M100・Y100」の赤色で作ってあっても、プリンターの種類や設定によって、それぞれが違った赤に印刷されてしまうのです。
しかも、その日の気温や湿度によっても微妙に印字具合(色合い)が変わってしまう、なんとも繊細な印刷機なのです。…インクジェットプリンターの特徴ですので、仕方ないんですよね。
色が違うと言っても、赤が青になるわけではないので、プリントとしては間違いではないようですが、
「真っ赤が良かったのにオレンジっぽい赤」になってしまったら?
ちょっと不満ですよね・・・。それは避けたい!
100%の色合わせは物理的に不可能なので「この部分の赤はDIC-○○番にして!」なんてことはできません。。。
それでも「ここは定番インクカラーのC-25に近いレッドで!」にはお応えしたいですから。。。
今回の新機種用に….作りましたよ、
対応カラーチャート!

数千を超える”カラー”出力を確認するために作った、『ヘキサゴン型』のカラーチャート。
ここから定番インク色に近いデータを拾っていくわけです。(もちろん、インクジェットプリンター特有の、色の誤差をある程度見越しての作業にはなります。)

どのCMYKデータなら、より近い色になるだろう・・・?
モリフロデザイン部の挑戦は続きます。
色のご相談もお気軽に。